優しい主人、温かい家庭、幸せな日常がずっと続くと思っていました。隣に住む役者志望の青年・黒田君から、キスシーンの練習をさせてくれとお願いされたあの日までは…。唇は触れない、あくまでキスシーンの練習。それなのに私は、年下の彼に抱き寄せられて無意識にも異性への感情が芽生えてしまったのです。ひと時の感情だと言い訳して気持ちを抑えていたのに、彼の逞しい腕に強く抱きしめられた余韻が頭の中から離れなくて…。